ウイスキーの色の濃さが違う理由
ウイスキーの色の濃さが違う理由を、プロのバーテンダーが2分でわかるように簡単に解説しています。
生まれたてのウイスキーは無色透明
我々が知っているウイスキーは、麦茶のような色あいですよね?
実はウイスキーって、生まれての状態は
無色透明なんです。
こちら、
スコッチウイスキーの蒸留したてのボトルです。
蒸留酒なのであたりまえといえば当たり前ですが、この状態から熟成されて色がついていきます。
イメージでいうと、麦焼酎みたいなものですね。
ウイスキーがなぜ茶色いのか
なぜ茶色いかというと、
実はコレ、樽の色なんです!
樽からさまざまな成分が抽出され、アルコールや水分、空気などとまじわって、
じょじょに茶色く色素がうつっていきますので、ウイスキーは茶色いのです。
熟成させる樽の種類によって、色の濃さが変わります。
樽はいちど何かを寝かしたあとの樽を使用することがほとんどなので、ウイスキーを入れる前に寝かしたものによって、濃さや味わいが変わります。
おおざっぱに分けると、
バーボン樽→黄金色、うすい黄色
シェリー樽→濃い茶色、黒っぽい茶色
新樽(新品の樽)→濃い赤茶色
ブランデー樽・ワイン樽→赤みを帯びた茶色
熟成にどの樽を使っているかや、数種の樽の中身のまぜかた、で大きく分かれます。
参照画像:マッカラン
左:シェリー樽系(色が濃い) 右:バーボン樽系(色が薄い)
おなじ銘柄でも、樽によってこんなにも違います。
『色が濃いほど良い』わけではない理由
もうひとつ勘違いされやすいことですが、
熟成年数が長いからといって必ずしも色が濃いわけでもありません。
使われる樽や、熟成させる環境(ゆっくり熟成される場所か早く熟成がすすむ場所か)
によって色の濃さがかわります。
色が濃く出るとされるシェリー樽でも、その樽の使われた回数や、寝かせられていたシェリー酒の種類、樽の焦がし具合(ウイスキーを寝かせる前に一度焦がします)などによっては、色が薄いものもあります。
バーボン樽や再利用の樽(樽の寿命は50年といわれています)は、何年寝かせても色は薄いままです。
色あいはどういったタイプのウイスキーかをみるためには参考にはなっても、濃いか薄いかでそれが素晴らしいものであるかどうかは測れません。
よって
『色が濃いほど良いウイスキーである』
というわけではありません。
ウイスキーの色の違いまとめと、着色料について
・生まれたてのウイスキーは無色透明
・ウイスキーの色あいは、使われる樽の種類や熟成環境によって変わる
・シェリー樽は濃く、バーボン樽は薄い
・『色が濃いほど良いウイスキー』というわけではない
・色と熟成年数はほとんど関係ない
追記)
日本のウイスキーを含め、製品の安定のためにカラメル色素などで色をつけている蒸留所もありますが(国によって法律的に少しなら表示義務がない)、色の安定化のためであり、あくまで味に影響のない量です。
補足
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