全世界で終売とのことで、どんどん市場から消えていくグレンエルギン１２年の終売情報をまとめ、プロのバーテンダーが実際に飲んで正直なレビューを記事にしました。
グレンエルギン12年 終売情報まとめ
・グレンエルギンは1898年ごろに設立のスコットランドのスペサイド地区でつくられるウイスキー。
・ホワイトホースの核となるシングルモルト（昔のボトルには白い馬が描かれている）。
・スペイサイド特有の、スムースでメローな、蜂蜜にも似た甘さと柑橘系のフルーティーさが特徴とされる。
・ディアジオ社の商品政策により2025年1月下旬から全世界での終売が発表されている。（12月をもって完売）。
・理由としては、ディアジオ社の販売戦略と、当社製造のブレンデッドウイスキー(主にホワイトホース)に使用するための原酒としての供給にまわすため。
参考画像）
公式サイト) ディアジオ社公式サイト
メーカー参考小売価格)
6500円ごろ(税込)
市場価格)
追記）終売情報がリリースされてから注文が殺到し、メーカーから卸される分は12月をもって終了のようです。
いったん終売して、設備を増強したり販売戦略を見直してからシングルモルトとしてのリリースが復活する可能性はあるかもしれませんが、少なくとも数年はないですかね……。もしくはストラスアイラ みたいに完全にブレンデッド用原酒にまわされるようになり、幻のシングルモルトとなってしまうのでしょうか。
グレンエルギン12年 レビュー評価
公式テイスティングノート)
タンジェリン（ミカンの一種）のようなフルーティさとスペイサイド特有のスムースでメローな甘さが特徴。
口に含むと蜂蜜のように甘いモルトの味と柑橘系のほのかな香りが広がり、絶妙なコクと心地よい味わいを堪能できます。
グレンエルギン12年 ストレート 感想
・香り
確かにオレンジ系の柑橘系がいる、明るい黄色というよりも、濃いオレンジ色的な柑橘。柑橘の皮を白いわたごと削り取った感じ。
だいぶ奥にメープルシロップをかけたパンケーキ的な甘いニュアンスと木造の古い小学校の木の手すり。
時間が経つともっとメロウな感じに。ものすごい奥に枯葉燃やしてつくった焼き芋。
爽やかさがありながらも、どこか大人びた雰囲気も感じる影のあるバイト先の憧れの先輩みたいな。
・味わい
オレンジの皮ごとのコンフィチュール、べたべたに甘いわけではなく、ややドライで上品な入り口からほのかにフルーツの爽やかさ、真ん中から後半にかけてはちみつ感のある甘さやシナモン的なスパイス。
ほどよい甘さとほどよいビター感とほどよいスパイスと。万人受けというよりも大人好みな感じ。
時間が経つと火を入れたりんご的なフルーツ感がやや前にでてきます。
オールドボトルはもう少しシェリー感や銅の感じ、枯葉など、薄茶色からダークなイメージでしたが、現行品はもう少し明るくなった印象です。
グレンエルギン12年 ハイボール 感想
ん、うまい！あ、はちみつ感でてくるー！！
ビター感が輪郭を支えてくれているぶん、甘さがより際立って美味しいです。
はちみつ、ほんのり湿った枯葉と焼きりんご。あとなんかラムネもいる気がする。
グレンエルギン12年 感想まとめ
「はちみつ」というコメントをよく見かけますが、ストレートだとそんなにベタベタに甘いわけではなく、オレンジピール的なビター感が秀逸な銘柄です。
奥行きがあって、ハイボールにしてもおいしいです。水割りやロックとも相性が良いですね。
終売とのことで価格が上がるかもしれませんが、味わいだけで言えば他のスタンダードと同様に、やや個性的で無難に美味しいシングルモルトという印象です。
（1月終売予定だったのが、注文が殺到したために12月６日をもってメーカーからの正規販売は終了とのことです）。
世界での終売とのことなので、並行輸入品の入荷も期待できなさそうですね。
あとは市場在庫や酒屋さんが抱えているぶんがどれほどあるかですね。
以前までは６５００円前後で購入できましたが、安いところから売り切れていっておますので、気になる方は早めに探してみてはいかがでしょうか。
オフィシャルの12年が終売になっても、ボトラーズからはまだまだリリースはありそうですので、どうしてもエルギンを飲んでみたい方はボトラーズからでているボトルも検討してみてはいかがでしょうか。
補足
２０２５年１月から値上げが発表されているウイスキー銘柄もあります。
下記記事にまとめました。
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