2021年現在、ここ5年ほどで価格が2〜3倍に跳ねあがったマッカラン12年シェリーオーク。
今さら買っておくのはもう遅いのでは、とお考えになる人も多いのではないでしょうか?
本記事では、マッカランを例に、ウイスキーを長期目線で購入する上で大切な3つのポイントについて書いております。
そのポイントは以下のとおりです。
世界的に需要がある
マッカランはシングルモルトのロールスロイス(マッカラン18年のこと)と呼ばれ、日本はもちろん、ヨーロッパやアメリカのビジネスマンが集まる都市では特にそのブランドを確立しています。
長年、銘酒の代表格として『成功者が飲む酒』として扱われてきた伝統があり、近年では中国や台湾、香港などでも、ステータスシンボルとしての地位を確立しました。
またマッカランの古酒は投資案件としての価値も年々高まっており、資産として資金の流れ先のひとつにもなっています。
サザビーのオークションでは毎年ニュースになるほどで、そこに引っ張られるようにして全般的にマッカランの市場価格も年々上昇しています。
中国がそうだったように、今までウイスキーを飲む文化のなかったアジアやアフリカの国の都市部において、経済の発展とともに今後ますます需要が拡大していくことが見込めます。
ラベルの変更
ウイスキーの世界では、ラベルの変更のたびに、旧ラベルだったタイプの価格があがります。
例えを挙げだすとキリがないのですが、どんなに流通量が多いウイスキーにおいても、メーカー側が「中身は変わっていない」と明言していても、そうなる傾向があります。
ひとつにはコレクター要素がありますが、ラベルの変更とともに中身が変わった(ほとんどの銘柄は劣化した)とみなす人も多く、そういったウイスキーファンのひとたちが新ラベルが発表されるやいなや、旧ラベルを買い占めに入ることも一因です。
どのウイスキーもそうですが(スコッチだけではなくバーボンも含め)、マッカランは需要がグローバルなぶん影響は早く、そして大きいです。
ひとつ前のラベル(ラベル変更前の5年前は4000円台で購入できた)は今となっては2,5〜3倍ほどの価格がついています。
10年、20年前のタイプのマッカランは当時の10倍以上の価格がつけられています。
年数表記つき・シェリー樽
『12年』という年数表記があるというのも欠かせないポイントです。
現在は年数表記のないものがスタンダード品の主流になりつつあります。
例えば山崎や白州もそうですが、年数表記がないと熟成年数に制約がなくなるので(国によって違うが、法定熟成年数以上あればwhiskyと表記できる)、若い原酒を使うことで企業にとってより利益が生みだしやすくなります。
ブレンド技術や生産技術の向上もあり、生産コストを下げながら良い製品を作ることが可能になったのも、ノン・エイジ製品の台頭につながっています。
その傾向は定着しつつあり、今となっては従来ではスタンダード品であった年数表記のあるものに、プラスの価値がつくようになりました。
年数表記以外にも、『シェリーオーク』であるのも重要なポイントです。
昨今の爆発的なウイスキー需要の拡大に対し、キャラクターがハッキリしていて人気のあるシェリー樽の生産(ウイスキーの熟成に適した樽)が追いついておらず、シェリー樽熟成のウイスキーは、どんどん希少になり、価格が上がっています。
熟成年数つきのウイスキーは商品化されるまでに長い年月がかかりますので、すぐに生産量を増大できません。それも、『ウイスキー熟成用に適したシェリー樽』となれば、より時間とコストがかかります。
以上の理由から、マッカランを購入するにあたって、『12年、もしくは18年のシェリーカスク』が望ましいです。
注意点
マッカランのスタンダード品のひとつである、ダブルカスクやトリプルカスクは難しいです。
難しいというのは、最も人気の高い100パーセントシェリー樽熟成ではないので、長期的には価格の上昇が見込めるにしても、急激に上昇する要素が少ない、ということです。
マッカラン=シェリー
というブランドですので、他の様々な種類の樽を混ぜたタイプでは、付加価値がつきにくいです。
年数表記のない免税店向けのものなどは珠玉混合で見分けがつきにくいです。
更に上級のハイレンジ(レアカスクやブラックなど)は、総生産本数が限定されていたり原酒タイプであったりして魅力的なものもありますが、すでに価格もそれなりですので、スペックが読めてリスクを負っても大丈夫な方以外はオススメしません。
私は個人的には12年、18年のシェリーオークに限って購入しています。
現在の価格はこちら
12年シェリーオーク
18年 シェリーオーク
まとめ・一番大切なこと
・マッカランのシェリーオークは、世界的に需要があり、今後も拡大傾向にある
・ラベルの変更が数年おきにあるので、その都度付加価値がつきやすい
・希少な年数表記つき・シェリーカスクである
もうすでに日本での流通量が減り、価格も世界基準になり上昇がはじまっています。
酒屋さんでも、購入本数に制限がつけられているところがほとんどです。
マッカランはブランド力があるので、飲まない人でも買っておきさえすれば、ウイスキー愛好家へのプレゼントにも喜ばれますので、汎用性も高いです。
たとえウイスキーブームがおわっても、世界の物価は上昇しており、時が経つとともに希少価値も増すので、日本においても価格が下がることはほとんどありません。
フリマアプリでは、マッカラン18年の一つ前のラベル
5年ほど前なら20,000円ほどで購入可能(1996表記あり)の価格は、
現在10万円を超えています。
夢がありますね。(私も買っておけばよかったとつくづく思います……)
現行品でも、シェリーオークはこの2〜3年で、
MACALLAN12年 5,000円 → 12,000円
MACALLAN18年 24,000円 → 65,000円
と、驚異的な上昇です。
日常的に嗜んでいた方なら、いつのまにか値段があがったなあ、という感覚でしょうか。
最後に、ウイスキーを長期目線で購入する上で一番大切なこと
それは、
自分が惚れた銘柄であること
です。
市場での価値がどうなろうと、自分の中での価値は揺るぎません。むしろ時が経つにつれて思いも深まり、上昇していきます。
『いつか大切な人と、買った頃の思い出を語りながら、特別な日に開栓しよう』という楽しみをもつことは、人生を豊かにし暖かい気持ちにさせてくれます。
私は将来価格がいくらになっていようが、現在購入しているマッカランを1本開栓しようと考えています。個人的にマッカランは家族との思い出深いウイスキーですし、特別な日に、今の話を酒の肴にできたらいいなあ、とぼんやり空想しています。
今回は市場価値の上昇の期待できる有望な銘柄としてマッカランシェリーオークをご紹介しましたが、ご自身の惚れた銘柄をひとつでも、未来へと送るロマンを味わっていただけたら本望です。
補足
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