あまり流通していないので話題になりづらいですが、一部のウイスキー好きの間では好評の銘柄です。
（私が購入した場所と売っていなかった場所も記載）。
岩井トラディション 私の正直レビュー
岩井トラディション ストレートの感想
・香り
全体としてはクリーミー。開封したてだからか、少し若いシェリーカスク系の、出汁醤油的な感じも感じつつ荒さもあるけれどドライレーズン的な甘さも感じる香り。
奥にダークなストーンフルーツや湿った木材も。
・味わい
レーズンバターみたいなコクのある甘さとクリーミーミルキーさがきて、ジューシーさと若いアルコールのスピリティな感じとほんのりスモーキーさが同時に訪れ、フィニッシュはスパイシーで、インスタントコーヒー的な薄いビターさ。
やや発酵の香りが残っているような感じやスピリッツ感もあるものの、なるほど確かに、とてもバランスが良いです。
岩井トラディション ハイボールの感想
レーズン的な甘さもありつつグレーンの若さのようなものもグッとありつつしっかりと味わえるハイボール。
昔にあったスコッチのブレンデッドのインバーハウスみたいな、なめらかさな甘さと雑味が同居している感じ。
爽やかというよりもしっかりとコクもあるので、好き嫌いが分かれそうですが、飲みごたえはあります。
ハイボールに何を求めるかは人それぞれですが、私個人的にはストレートやロックのほうが好きかなあ。
岩井トラディション 評価まとめ
価格も安いので、若々しさは否めませんが、甘さとビターさのバランスは確かに良いかな、というのを感じました。
全体を通しては柔らかい口当たりで甘さもあるものの、やや荒さもあります。
(開封してから少し経っと丸くなるかも？)
固さもあるので万人にオススメです！とは言えませんが、昔の本坊酒造さんっぽさも残っていて、どこか懐かしい感じもします。
そこまで冷やさないほうが、より甘さも感じられてオススメかなあ。
(私の知人の、ウイスキーを普段飲んでいない人は「めちゃくちゃ飲みやすくて良い」との評価でした)。
岩井トラディション どこで売っているか（私の購入場所）
私は近所のマルスウイスキー（駒ヶ岳や津貫など）をよく扱っている百貨店や、酒類の多いスーパー・ドンキホーテなどを回りましたが見つけられず。
全国チェーンの酒屋さんにもなかったので、結局下記で購入しました（ポイントの多い日に何本かまとめて購入することで送料を少しでも軽減させつつ）。
岩井トラディションとは？味・香り・特徴・歴史を徹底レビュー【マルスウイスキー】
■岩井トラディションはどんなウイスキー？
「岩井トラディション（Iwai Tradition）」は、マルスウイスキーを手がける本坊酒造が造る ブレンデッドウイスキー。
モルト原酒とグレーン原酒を組み合わせ、やわらかい口当たりと複雑な香りを両立した1本です。
- 製造元：本坊酒造／マルス駒ヶ岳蒸留所
- 度数：40%
- 容量：750ml
- 価格帯：2,400円前後（非常にリーズナブル）
- 2010年6月にリリース
マルスウイスキーの中でも「おいしくてコスパが高い国産ウイスキー」として知られています。
■名前の由来「岩井喜一郎」とは？日本ウイスキーの礎を築いた人物
岩井トラディションの“岩井”とは、**岩井喜一郎（いわい きいちろう）**のこと。
日本ウイスキーの歴史を語るうえで欠かせない偉大な人物です。
●竹鶴政孝を英国へ送り出した人物
寿屋(現在のサントリー)に所属していた頃に、ニッカの創業者・竹鶴政孝を1920年にスコットランドへ派遣したのが岩井氏。
帰国後に竹鶴がまとめた「竹鶴レポート」は、日本のウイスキー製造のバイブルとなりました。
●マルスウイスキーの礎を築いた人物
戦後、本坊酒造のウイスキー製造顧問に就任し、1949年のウイスキー製造開始や1960年のマルス山梨工場（現・マルス信州蒸溜所）のモルト蒸留設備設計などを指導。「日本式ウイスキー造り」の基礎を築きました
■岩井トラディションの香り・味わい 公式のレビュー
こちらでは、公式情報と実際のテイスティング傾向をまとめて紹介します。
●香り（アロマ）
- バニラウエハース
- レーズン、ほのかな干し草
- ほんのりピート
- 樽由来のウッド感
複雑さがありつつ、やわらかく心地よい香り立ちです。
●味わい（フレーバー）
- 口当たりは非常にソフト
- レーズンやナッツ系の甘さ
- 樹液のようなウッディなコク
- 後半に軽いスモーク
- 余韻にほのかなピートが残る
全体として「上品で飲みやすいのに、しっかり奥行きがある」という印象。
●初心者でも飲みやすい？
はい。
クセが強すぎず、甘みと複雑さのバランスが取れているので、
価格も安く、国産ウイスキー初心者にもおすすめ。
いかんせん、私の知人の初心者の方は「飲みやすい」との評価でしたので。
■岩井トラディションはこんな人に向いている
◎おすすめできる人
- コスパの良い国産ウイスキーを探している
- 香りが複雑なバランスの良いウイスキーが好き
- 2,000〜3,000円台で質の良いブレンデッドを求める
✕向いていない人
- アイラウイスキー級の強いピートを求める
- バーボンのような濃厚なウッディさを期待している
方向性の違いなので、好みの問題です。
■通常版とシェリーカスク／ワインカスクの違い
岩井トラディションにはいくつかの派生商品があります。
※常時買える通常版に対し、シェリー／ワインは限定品で入手困難な場合が多い。特にシェリーカスクは高額で転売されていたこともあるほどです。
●①通常版（ベーシック）
- 最もバランスが良い
- 柔らかい甘みとクリーミーさ
●②シェリーカスクフィニッシュ
- ダーティーな甘さがより濃厚に
- ドライフルーツのような上品な甘み
- 余韻がふくらみ、コクと贅沢感アップ
●③ワインカスクフィニッシュ
- 赤ワイン樽由来の芳醇な甘酸っぱさ
- 軽いタンニンの渋みが心地よい
- まったり厚みのある味わい
●どれを買うべき？
- 迷ったら → 通常版
- 北郭的なウイスキーの樽香を楽しみたい → シェリーカスク
- 香りやビターさ重視・変わったタイプが好き → ワインカスク
■岩井トラディションのコスパと価格
2,000円台という価格で、国産ブレンデッドの中では圧倒的にコスパが高い部類。
香り・味・歴史の深みをここまで感じられる国産ウイスキーは多くありません。
毎日の定番酒にも、ちょっと良い家飲みにも最適。
■まとめ：岩井トラディションは“歴史 × コスパ × 複雑さ”が光る国産名品
岩井トラディションは、
- 歴史ある名前を冠した信頼性
- 2,000円台とは思えない香りの複雑さ
- 過度に飲みやすすぎもしない、バランスの良い本格派
- シェリー・ワインなど派生品も豊富（入手困難）
という魅力が詰まったウイスキーです。
初心者からウイスキー好きまで、
「1本は常備しておきたい国産ウイスキー」と言えるでしょう。
補足・ウイスキーをお得に購入する方法
本サイトでは人気ウイスキーの定価での購入方法や、プロのバーテンダーおすすめ銘柄などの情報も発信しています。(ウイスキーが好きな方や銘柄をお探しの方はサイト内の他記事をご覧ください)。
例）
2000円でバツグンにおいしい銘柄↓
まっとりとした甘いウイスキーがお好きな方へおすすめの記事↓
爽やかフルーティーな銘柄をまとめた記事↓
【テーマ・味わい・予算別】ウイスキーを探すのに役立つ記事集↓
私のTwitterやInstagram（ストーリー）でも注目・人気ウイスキーの情報を発信していますので、よろしければご覧ください。
ウイスキーのキホンがすべてわかる記事↓
ウイスキーをお得に購入したい方は、
楽天スーパーセールやアマゾンのセール時にまとめ買いするのもオススメです。
が、銘柄によっては実はそこまで安くなっていないボトルもありますので、要注意です。
（セール時に安くなりがちで、私が常備したいと思う銘柄は下記記事にまとめました）。
・他にも、山崎や白州、響などの超絶レアなサントリーウイスキーをどうしても手に入れたい方は、私の入手方法をまとめたので下記記事をご参照ください。
プレミア価格のついている手に入りにくい大人気銘柄も、少しづつ価格が落ち着いてきました。
定価購入のチャンスは増えてきましたね。
みなさまの口福な世界が広がれば幸いです。
御一読、ありがとうございます。
コメント