【カバランなど】スニフのウイスキーレビュー集第9弾【評価・感想】

バーテンダーをしている私スニフが、テイスティングしたウイスキーの一部をご紹介する記事の9つ目です。

ポートエレン　17年　シェリー　1980 プロヴェナンス

潮っぽさとドライフルーツ感、湿った森林の中の焚き火的なスモークと皮オイリー、シェリーウッディさ。

上品なダーク系の果実とスモーク、後からどんどん伸びてくるシェリー樽と塩っぽい後味。
アイラの貴婦人と言われたのもうなずけるなめらか上品さ。

現在の価格を考えると香りの膨らみかたやボディの厚さなど、物足りなさも感じるけれど
やっぱりおいしいなあ。

乾いた木材、ややスパイシー、奥に焼いたフルーツタルト。
ウッディ、プラムやダークチェリー系の酸のあるダークフルーツ、後味も穏やかでジンジャー系かなあ。

木の渋い感じと暗い甘さ、シュッとしていておいしいですね。

新樽のあとに、ブランデーをリンスした白ワイン樽で熟成。

男らしいバーボンとはうってかわって、軽やかでライトな甘み、バター、ミント。
白いお花のような華やかで儚げなバーボン。

バーボンとしては超変わり種で、これはこれでおいしい。

最近こういう、新樽＋他の樽　で熟成させている優しいタイプのバーボンが増えてきましたね。

華やかなフローラルで奥にはちみつバニラキャラメル焼きプリン。

じんわり広がるサラッとしたややフローラルな甘みとモルティさ、上品で香ばしいウッド、

ほんこり焦げ感と紅茶系のビターな余韻。奥行きも深く長い。

エレガントで美味しゅうございます！

スクリューキャップのインチガワー。
ほんのりメロンと皮、ゴム、ケミカルオイリー。
潮っぽい、貝たべたときみたいな旨みと岩塩の甘み、ドライな切れ上がり。

今では味わえない超個性的さ、だけどちゃんとウイスキーとして美味しい不思議。

封開けたてはシンナー的なアルコール感が強いものの、スワリングしているとあら不思議、まったり甘い香りに大変身！
味もトップノートのケミカルジューシーフルーツからなめらかにビター、そしてジンジャーやペッパーのスパイスへと。

うまし！この価格でこの味は、今のウイスキー事情からしたら割安かもしれない、というくらい！

もったりしたもろみの甘みと歯医者、ヨードとスモークと生ハム。
メロンパンみたいな甘さとほどよいヨードスモークが混ざり合い、おだやかに儚く消えていく。
香りに若さを感じますが、甘くて美味。

香ばしい麦芽、クッキー、奥のほうにほんのりバニラウエハース

クリーンでなめらか、ひらべったい甘さとスムースで膨らみも引っかかりもなく、とても飲みやすい。

アイリッシュらしく、クセというクセが全くねえ。食中酒に良き良き。
味の濃いジャンクはバーボンやアイラでも良きですが、薄味のものはアイリッシュのほうが良いかもしれないなあ。

今のボトルはトールで丸瓶なのに驚きました。

バニラやドライレーズン系のまったりとした甘みと香ばしいウッディさ、後半のなめらかなビタースパイスと、しっかりと熟成しているのが感じられるアロマ。

コクのある甘みとウッド＆スパイシーさのバランスが秀逸です。

バーボンにしては長期熟成の10年、年数表記つきというのもあり、今後入手困難になっていきそうですね。

特に年数表記つきのものはひっそりと市場からなくなっていっていますので、
ブレット10年や過去にご紹介したターキー12年（下記記事参照）などは今のうちに買っておくことを強くおすすめします。(バーボンがお好きであれば)。

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