日本のみならず、じわじわと海外でも注目が高まっている『ミズナラ樽』の特徴と銘柄を、３分でわかるようにまとめました。
ミズナラ樽ウイスキーとは
・「ミズナラ樽」とは、日本の北海道などに生えている水楢の木(どんぐりの木)でつくられた樽(カスク)。
・元々は戦争前後に、シェリー樽やバーボン樽が輸入できなかった頃に、代替え品として使用された。
・ミズナラ樽で熟成すると、白檀や加羅など、独特のお香のようなオリエンタルな香りやスパイシーさが付与される。
・樽材にすると水漏れが起きやすいなど、生産効率が悪くコストがかかってしまうので、どうしても高価になりやすい。
ミズナラカスクウイスキーおすすめ銘柄
グレンダロッホ ミズナラカスクフィニッシュ
アイリッシュウイスキー『グレンダロッホ(グレンダロウとも読む)』のミズナラ樽で追加熟成されたバージョン。
オーク樽由来のはちみつっぽい甘さやメロンのような香りとほのかなスパイシーさが秀逸。
少しマニアックですがとても良い銘柄です。ロックや水割り、ハイボールなど割っても伸びやかにおいしい銘柄です。
シーバスリーガル ミズナラ
「ミズナラ樽で熟成されたスコッチウイスキー」の代名詞的な銘柄のブレンデッドウイスキー。
日本限定でリリースされており、安定して品質・コスパも高くファンの多い銘柄。
洋梨系のまったりとした甘さとオレンジ果皮の香ばしいビター感のバランスの良い名柄。
12年は親しみやすく万能、18年のほうが深みと気品のある味わいです。
ロッホローモンド ミズナラカスクフィニッシュ
2010年代後半から急激に評価が伸びてきたシングルモルトウイスキー「ロッホローモンド」のミズナラ樽で後熟したバージョン。
本来は中国市場限定で6,488本のみ生産されましたが、2023年に日本にも並行輸入で少しだけ入荷。
桃の缶詰、華やかな南国フルーツ感とケミカルさ、焼きりんご、ほんのりウッドジンジャースパイスのバランスが調和した銘柄。
めちゃくちゃフルーティーな香りが楽しめる銘柄です。ミズナラの樽感やスパイシーさが良いアクセントとして効いています。
デュワーズ ジャパニーズスムース
いちばんお手軽に、ミズナラ樽感を感じられるブレンデッドウイスキー。
はちみつのような甘さと樽香のウッディさ、ほんのとあとを残るスパイシーさのハイボールにも人気の銘柄。
大ブームを巻き起こした「ユニークカスクシリーズ」の一本（下記参考）。
この価格でミズナラ独特のウッドスパイス感を表現できるのは、後にも先にもこの銘柄だけでしょうね。
アマハガン ワールドモルト NO.3 ミズナラウッド
滋賀県にある長濱蒸留所でつくられて(ブレンドされて)いるワールドブレンデッドモルトウイスキーの、ミズナラ樽で後熟を施したバージョン。
長濱モルトらしい甘い麦芽の香りやオレンジや赤りんごなど暖かみある果実感と、ミズナラに由来する香木のニュアンス、最後は甘いキャラメルのようなウッディネスを感じる銘柄。
某ウイスキー系人気YouTuberさんも、
「一番ミズナラ感が強く感じられるのはコレかな」
と評価した銘柄。
少しピリッとしますが、口に含めばオレンジの焼き菓子や、樽香、香ばしい黒糖の風味のビターでコクのある余韻の個性的な銘柄です。
イチローズモルト ミズナラウッドリザーブ
秩父蒸溜所のモルトウイスキーをキーモルトにし、数種のモルトウイスキーをヴァッティング、そしてミズナラ樽で再熟成させたバージョン。
樽香と熟した果実、チョコレートのような甘みとスモーキーな味わいを穏やかに感じることができ、ボディもしっかりと厚く飲みごたえがある銘柄。
フィニッシュにミズナラ特有の白檀のような香りもバランスよく押し寄せ複雑で繊細、ピーティー・スパイシーな余韻が続く、初心者よりもウイスキー通好みの一本。
スタンダードの「リーフシリーズ」のなかでも一番味わい深く飲みごたえのあるタイプです。世界からも非常に人気の高い銘柄。
【番外編】お気に入りウイスキーに『ミズナラスティック』を漬け込む
『樽フレーバー』など、ボトルに木の棒を入れるだけで熟成が楽しめるアイテムがあります。
ミズナラ樽の熟成棒もありますので、コレを入れておけばじんわりもミズナラ樽感が感じられるウイスキーができあがります。
(実際にやってみたレビューは下記記事にまとめました)。
わたしはとてもオススメです。
家飲み用のウイスキーに差し込むだけで、誰でもわかるレベルで樽香がでて、とても楽しいです。
私のおすすめNO.1
個人的な私のおすすめ銘柄はコチラ
ロッホローモンドミズナラカスクフィニッシュです。
ロッホローモンドの特徴であるトロピカルフルーツ感とミズナラ樽由来のウッドスパイシーさが重奏的におしよせてきて、とても完成度の高いウイスキーです。
もっとミズナラ樽の白檀やお香のような香りをわかりやすく感じたい方は、イチローズモルトミズナラカスクフィニッシュや樽フレーバーもおすすめです。
ミズナラ樽ウイスキーまとめ
てもコストがかかる(樽によっては通常の何倍もかかることもあるそう)のですが、
わざわざ日本から樽材を輸入している海外の蒸留所も多いです。
新しい蒸留所のみならず、スコッチやアイルランドなど伝統を重んじる蒸留所でも導入されるなど、今や日本人のみならず、世界各地で人気の味わいです。
「ミズナラ樽感」というのはちょっとわかりにくいものも多いですが、気になる銘柄があればぜひ一度お試しください。
補足
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