「瓶の中でウイスキーは熟成するのか?」
とうい問いの答えです。
ウイスキーは、瓶の中につめられた段階で、
熟成しません。
12年ものは何年置いていても12年もののままです。
置いておく環境によっては気化して分量が減ったりしますが、
基本的には中身は変わりません。
熟成は、樽の中でさまざまな成分が溶けて混ざりあったり空気とふれあったりして、ゆっくりと行われます。
なのでガラス瓶の中では変化しません。
細かい話をすると、ほんの少し酸化はしますが、それが影響をおよぼすのは
中身が半分ほど減ってボトル内の空気の量が増えた場合や、
何年も何十年も置いておいた場合です。
(酸化というと悪いイメージを持たれるかもしれませんが、
アルコールのアタックのキツいウイスキーがまるみをおびるなど、
すべてが悪いわけではありません)。
よほど悪い環境で放置しなければ、中身はほぼ、そのままです。
(保存方法についてはこちらの記事を参照ください)
おなじ熟成年数でもオールドボトルの価格が高いわけ
不思議に思うかたもいらっしゃるでしょうが、 同じ銘柄の同じ熟成期間のウイスキーでも、昔のラベルやつくられた年代によって価格が全く違います。 代表的な銘柄ですと、
マッカラン12年
現行品 約9000円前後
オールドボトル 約12万円前後
と、10倍以上も価格が違います。
旧タイプ、オールドボトルの価値が高くなるのは、
①希少価値が高い
②その時代の原料、設備、熟成環境など、
今現在出回っているものと、中身がまったく違っている
以上の理由です。
瓶のまま熟成したから高いのではありません。
90年代後半から、ウイスキー市場も広がって生産量も大規模になり工業化・効率化がすすむにつれて、製法や原料も変わりました。
・使われる麦の品種
・発酵時の酵母
・蒸留機
・樽の種類
・熟成環境
挙げるとキリがないほど、なにから何まで違います。
よって過去につくられたウイスキーと今のウイスキーでは、同じ銘柄でも別物なのです。
(ブランドごとに大きな特徴は同じのところも多いですが)
過去に生産されたウイスキーをもう一度生産することは不可能なのです。
同じ熟成年数でも、そういった理由などから、
現行品とオールドボトルでは価格がかわります。
まとめ
・瓶詰めされたウイスキーはほとんど変化しない
・オールドボトルの価格が高いのは、モノ自体の価値も高く年を追うごとに希少性が増すから
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今現在持っているウイスキーが、オールドボトルと呼ばれる頃にはどうなっているでしょうね。
ウイスキーには人生とともに時を越えていくロマンがあります。長い年月をかけて楽しみましょう。
補足
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