今世界では『ニューワールドウイスキー』として、今までにはなかった地域・生産過程でつくられているウイスキーが注目を浴びています。
【3分でわかる】イタリアで作られているイタリアンモルトウイスキー『プーニ』(PUNI)をご紹介しています。
イタリアらしいモダンなボトルデザイン。
(その他の新世界ウイスキーも過去記事にてご紹介していますので、こちらを参照下さい
イタリアンモルトウイスキー『プーニ』とは
・プーニ社は2010年イタリア初のウイスキー専門蒸留所として誕生。
(場所はアルプス山脈の中ほどにあるオルトラー山脈近く、ヴィンシュガウ渓谷のグロレンツァの小さな町の郊外)
・2015年10月、イタリア産モルトウイスキーを初めてリリース。
・オーストリアとスイスの国境近くに位置し、澄んだ高山の水、厳選した穀物、スコットランド産の伝統的銅製ポットスチル、そして特注の熟成庫がイタリアン・モルトウイスキーを生み出すための重要な要素となっています。
・ヴィンシュガウ渓谷は穀物栽培において長い伝統があり、その乾燥した気候と低い降水量で重要なライ麦栽培地域として知られている。
・プーニ社の用いる原料は、ライ麦全てと小麦の大部分が地元産です。日本では一般的に大麦のみを使用したものをモルトウイスキーと呼ぶことがありますが、プーニ社のイタリアンウイスキーは大麦、小麦、ライ麦を原材料としています。
大麦だけではなく、小麦やライ麦も原材料として使われているようですので、みなさんがよく知るシングルモルトとバーボンの間というイメージでしょうか。
ラインナップ・特徴
現在日本で流通しているのはこちらの4タイプです。どのタイプも少量生産の限定品と記載されています(総本数などは非公表)。
プーニ ゴールド
バーボンの樽で5年間熟成。ゴールドは古典的なスタイルのモルトウイスキー。
ファーストフィルのバーボン樽だけで熟成されたこのウイスキーは、鮮やかな黄金色。時を超越した特徴のある香りと優美さが特徴。このウイスキーは地上庫で熟成するため、夏と冬の気候差が最大の影響を及ぼし、豊かな甘さを輪郭に、絶妙で穏やかな風味が構築される。
夏の果物と甘いバニラの調和のとれたマリアージュは、オークから来る美しくほのかなスパイシーさを伴い完成する。
プーニ ヴィーナ
マルサラ・ヴェルジネの樽で5年間熟成。
ヴィーナはワイン樽で熟成したウイスキー。「ヴィーナ」はラテン語で「ワイン」を意味し、この商品は他とは異なる特徴的な香りのパレットを表現する。辛口のマルサラ・ヴェルジネ用に使われていた樽を厳選しこの高貴なヴィーナ「マルサラ」エディションが誕生。
(マルサラは伝統的にイタリアのシチリア島で生産される、イタリアの白ブドウ品種から作られ、ヨーロッパのオーク樽で熟成する酒精強化ワイン)
フルーツケーキの持つアロマが特徴で、上質なクルミと甘いサルタナ・ブドウが、シナモン、プラム、オレンジの皮を使ったチェリー・コンポートの味わいと香りを包み込む。
プーニ ソーレ
バーボンの樽、フィニッシュにPX-Sherryの樽で4年間熟成。(モルト・ウイスキーの「PX」という文字は極甘口シェリーの【ペドロ・ヒメネス. Pedro Ximenez】を意味するもの。)
ソーレは米国からファースト・フィルのバーボン樽で2年間熟成、スペインからの最高のペドロヒメネス樽でさらに2年間熟成し完成。「ソーレ」とはイタリア語で「太陽」を意味し、シェリー作りの2つの重要な段階を表現している。収穫後、ブドウはスペインの暑い太陽の下で乾燥され、甘みが凝縮したブドウを用いて造ったワインはその後頻繁に樽を変えながら長年熟成される。この古代から受け継ぐ熟成方法はソレラシステムと呼ばれている。
味わいに独特の甘みがあり、蜂蜜とブラッドオレンジの強い香りとは対照的に、クルミとスパイシーなオークのクリーミーな風味も特徴。
プーニ アルバ
マルサラの樽で2年、フィニッシュにアイラのスコッチ・ウィスキーの樽で1年間熟成。
アルバはイタリア語で「夜明け」の意味であり、スコットランド・ゲール語の名前でもある。このウィスキーはシチリア島の最高級マルサラ樽で2年間熟成され、アイラ島の厳選された樽で仕上げられている。
イタリアの豊かでフルーティなフレーバーとスコットランド島の独特なスモーキーさが融合した調和のとれた味わい。
『プーニ』感想・レビュー
今回私が飲んだのはこちらのプーニのヴィーナです。
・香り
りんごなどを使ったフルーツケーキと穀物
・味わい
ふわりと広がるアップルブランデーのようなリッチで芳醇な芳香と、フィニッシュにシナモンのスパイシーさとナッツのタルトのような甘味
ワイン樽由来の軽やかなフルーティーさと、原材料からくる元気な子どものような無邪気さを感じる、可憐でチャーミングなウイスキーでした!
フルーティで重すぎないウイスキーがお好きな方におすすめです。
まとめ
今回ご紹介したのはイタリアンウイスキー『プーニ』です。
今までにないタイプの『モルトウイスキー』ということで、カテゴライズが難しいウイスキーですが、味わいは軽やかでとても可愛らしく、面白いウイスキーでした。
唯一無二の製法のまだ若い蒸溜所ですので、今後のリリースにも期待大です。
陽気で明るいイタリアの空気を感じられますので、気になる方はぜひ一度お試しください。
補足
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